ダーガーの展覧会『ヘンリー・ダーガー展 〜アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く「非現実の王国で」』が、ラフォーレミュージアム原宿にて4月に開催された。 ペニスを付けた少女が岡を走っている絵と言えば見たことがあると言う人がいるだろう。色彩感覚が良く、他に類を見ない絵の本物が見られるということで原宿に出かけた。ダーガーの絵は思ったより大きかった。高さは40から50センチあるだろう、横は紙を何枚も繋げている。アメリカの民家や風景などを印刷物から切り取り貼りつけて絵の一部となっている。幼い頃に母と死別し、他に預けられた妹は行方知れずで、2人への想いや他人とうまくコミュニケーションが取れない繊細な感情から一人だけの世界に身を置いて作った作品。私は彼がつくった空想の豊かな世界にしばし身を置いて去りがたかった。 19歳から死の数年前まで執筆、作画したとされる彼の小説『非現実の王国で』は、彼が病で部屋を去った後、部屋の片付けに入ったアパートの大家によって発見された。 そこには子供を奴隷として虐待する暴虐非道な男たちを相手に、壮絶な戦いを繰り広げる7人の美少女姉妹の物語が、計15,000ページ以上にわたり綴られていた。 親との死別や施設での生活を経験し、生涯を孤独に生きたダーガーは19歳の頃から死を迎える数年前までの間、誰にも知られることなく膨大な数の挿絵と共にこの作品を紡いでいた。 ヘンリー・ダーガー(Henry Darger, )の略歴 1892年4月12日シカゴで生まれ、4歳のとき妹の産後に母が死に妹は里子にだされる。 足の不自由な父に育てられる。 読書が好きで、小学校1年から3年に飛び...
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